10.4.1 一般事項
この節は、石厚70mm以下の石材を空積工法で高さ4m以下の内壁に取り付ける工事に適用する。
10.4.2 材料
(1) 石材の厚さは、特記による。
なお、有効厚さは、20mm以上とする。
(2) 石材の加工
(ア) 石材の加工は、10.3.2(2)による。
(イ) 受金物用の座掘りは、石材の上端横目地合端に設ける。
10.4.3 施工
(1) 取付け代は、10.3.3(1)による。
(2) 下地ごしらえは、次による。
(ア) 下地ごしらえは、10.3.3(2)(ア)により、あと施工アンカー工法又はあと施工アンカー・横筋流し工法とし、適用は特記による。
特記がなければ、あと施工アンカー・横筋流し工法とする。
(イ) 受金物は、次により、下段から高さ2m程度ごとの横目地位置に設ける。
ただし、石材の積上げ高さが3m以下の場合は、これを省略することができる。
(a) 石材の幅が900mm以下の場合は、縦目地位置ごとに長さ150mmのものを使用する。
ただし、出隅部及び入隅部は、端部から250mm 程度の位置に長さ100mm のものを使用する。
(b) 石材の幅が900mmを超える場合は、石材の両端部から250mm程度の位置に長さ100mmのものを使用する。
(ウ) 溶接箇所は、10.3.3(2)(イ)による。
(3) 石材の取付けは、次による。
(ア) 最下部の石材の取付けは、10.3.3(3)(ア)による。
(イ) 一般部の石材の取付けは、10.3.3(3)(イ)による。
ただし、ねむり目地の場合はスペーサーに代えてビニルテープを横目地合端の上端に2か所、両端部から125mm程度の位置に張り付ける。
(ウ) 引金物、だぼ及びかすがいの取合いは、次による。
(a) 引金物と下地の緊結部分は、石材の裏面と下地面との間に50×100(mm)程度にわたって取付け用モルタルを充填する。
(b) かすがいは、出隅部の上端横目地合端に設ける。
(c) 石材と引金物、だぼ及びかすがいの固定は、専門工事業者の仕様により充填材料を充填する。
(エ) 床面から高さ 1,800mmまでの石材には、次の補強を行う。
(a) 幅 1,200mm以上の場合は、横目地合端の上端中央に100×100(mm)程度の取付け用モルタルを充填する。
(b) 高さ1,000mm以上の場合は、縦目地合端等の片側中央に 100×100(mm)程度の取付け用モルタルを充填する。
(4) 裏込めモルタルは、幅木裏に全面に充填し、また、幅木のない場合は最下部の石材の裏面に高さ100mm程度まで充填する。
(5) 目地は、次による。
(ア) 一般目地は、10.3.3(5)(ア)の(a)及び(d)による。
(イ) 伸縮調整目地は、次による。
(a) 伸縮調整目地の位置は、特記による。
特記がなければ、6m程度ごとに設ける。
(b) (a)以外は、10.3.3(5)(イ)の(b)及び(c)による。
コメント
コメントを投稿