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2節 材料/12章 木工事/平成31年版 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)

12.2.1 木材
12.2.2 接合具等
12.2.3 木れんが

12.2.1 木材

(1) 施工一般

(ア) 木材、合板等は、品質、出荷量等を記録した出荷証明書を、監督職員に提出する。

(イ) 含水率

(a) 木材の含水率は、特記による。
特記がなければ、表12.2.1により、種別はA種とする。

表12.2.1 木材の含水率

(b) 現場における含水率の測定は、電気抵抗式水分計又は高周波水分計による。

(ウ) 材料のホルムアルデヒド放散量等は、特記による。
特記がなければ「F☆☆☆☆」又はホルムアルデヒド放散量表示がない場合、塗装していないものは「非ホルムアルデヒド系接着剤使用」、塗装したものは「非ホルムアルデヒド系接着剤及びホルムアルデヒドを放散しない塗料使用」、化粧加工したものは「非ホルムアルデヒド系接着剤及びホルムアルデヒドを放散しない材料使用」とする。

(2) 製材は、次により、適用は特記による。

(ア) 「製材の日本農林規格」による製材は、次による。

(a) 下地用針葉樹製材は、「製材の日本農林規格」第7条「下地用製材の規格」に基づき、乾燥処理を施した木材とし、樹種、寸法、等級と形状 (耳付材・押角) 、含水率、保存処理及び材面の品質は、特記による。
特記がなければ、等級は2級とする。

(b) 造作用針葉樹製材は、「製材の日本農林規格」第4条「造作用製材の規格」に基づき、乾燥処理を施した木材とし、樹種、寸法、等級と形状 (板類・角類) 、含水率、保存処理及び材面の品質は、特記による。
特記がなければ、板類における等級は、枠、額縁、敷居、かもい、かまちの類の見え掛り面は上小節、それ以外は小節以上とする。

(c) 広葉樹製材は、「製材の日本農林規格」第8条「広葉樹製材の規格」に基づき、乾燥処理を施した木材とし、樹種、寸法、等級、含水率、保存処理及び材面の品質は、特記による。
特記がなければ、等級は1等、含水率は10%以下とする。

(イ) 「製材の日本農林規格」以外の製材は、次による。

(a) 下地、造作及び仕上げに用いる製材は、乾燥処理を施した木材とし、樹種、寸法、材面の品質、防虫処理及び含水率は、特記による。

(b) 目視により材の欠点がないことを全て確認し、報告書を監督職員に提出する。

(c) 造作材の品質
造作材の材面の品質の基準は表12.2.2により、種別は特記による。
特記がなければ、A種とする。

表 12.2.2 造作材の材面の品質の基準

(ウ) 樹種は、特記による。
なお、木れんが、くさび類は、ひのき、込み栓等は、かし、けやきの類の広葉樹とし、下地材の継手の添え板は、下地材と同材とする。

(3) 造作用集成材等は、次により、適用は特記による。

(ア) 「集成材の日本農林規格」による造作用集成材等は、次による。

(a) 造作用集成材は、「集成材の日本農林規格」第3条「造作用集成材の規格」に基づき、品名、樹種、見付け材面数、寸法及び見付け材面の品質は、特記による。
特記がなければ、見付け材面の品質は1等とする。

(b) 化粧ばり造作用集成材は、「集成材の日本農林規格」第4条「化粧ばり造作用集成材の 規格」に基づき、品名、樹種 (化粧薄板・芯材) 、化粧薄板の厚さ、見付け材面数、寸法及び見付け材面の品質は、特記による。
特記がなければ、見付け材面の品質は1等とする。

(c) 化粧ばり構造用集成柱は、「集成材の日本農林規格」第6条「化粧ばり構造用集成柱の規格」に基づき、品名、樹種 (化粧薄板・芯材) 、化粧薄板の厚さ、寸法及び見付け材面の品質は、特記による。

(イ) 「集成材の日本農林規格」以外の造作用集成材等は、次による。

(a) 造作用集成材の樹種、寸法、見付け材面の品質 (欠け及びきず、腐れ、割れ、逆目(仕 上材に限る。)、補修その他加工時の欠点) 及び含水率は、特記による。
特記がなければ、含水率は 15%以下とする。

(b) 化粧ばり造作用集成材の樹種 (化粧薄板・芯材) 、寸法、化粧薄板の厚さ、見付け材面の品質 (節(節を化粧の目的としたものを除く。)、やにつぼ等、欠け及びきず、腐れ、割れ、変色及び汚染、穴、逆目、ふくれ等、はぎ目の透き、色調及び木理の不整、補修その他の欠点) 及び含水率は、特記による。
特記がなければ、含水率は15%以下とする。

(c) 化粧ばり構造用集成柱の樹種 (化粧薄板・芯材) 、寸法、見付け材面の品質 (節、やにつぼ等、欠け及びきず、腐れ、割れ、変色及び汚染、穴、逆目、ふくれ等、色調及び木理の不整、補修その他の欠点) 、化粧薄板の厚さ及び含水率は、特記による。
特記がなければ、含水率は 15%以下とする。

(d) 目視により材の欠点がないことを全て確認し、報告書を監督職員に提出する。

(4) 造作用単板積層材は、次により、適用は特記による。

(ア) 「単板積層材の日本農林規格」に基づく造作用単板積層材は、第3条「造作用単板積層材の規格」に基づき、品名、寸法及び表面の品質 (表面の化粧加工の有無、表面の化粧加工なしの場合は等級、表面の化粧加工の場合は天然木化粧加工・塗装加工) 及び防虫処理は、特記による。

(イ)「単板積層材の日本農林規格」以外の造作用単板積層材は、寸法及び表面の品質 (表面の化 粧加工の有無、表面の化粧加工なしの場合は、生き節又は死に節、抜け節又は穴、入り皮、やにつぼ等、割れ欠け、欠点 、表面の化粧加工の場合は天然木化粧加工・塗装加工) 、含 水率及び防虫処理は、特記による。
特記がなければ、含水率は14%以下とする。
なお、目視により材の欠点がないことを全て確認し、報告書を監督職員に提出する。

(5) 直交集成板は、「直交集成板の日本農林規格」第3条「規格」に基づき、品名、曲げ強度(強度等級)、種別、接着性能(使用環境)、樹種及び寸法は、特記による。

(6) 合板等は、次により、適用は特記による。

(ア) 下地用合板は、次による。

(a) 普通合板は、「合板の日本農林規格」第4条「普通合板の規格」に基づき、品名、厚さ、接着の程度、板面の品質及び単板の樹種名は、特記による。
特記がなければ、厚さ5.5 ㎜、接着の程度は1類とし、板面の品質は、広葉樹の場合は2等以上、針葉樹の場合はC-D 以上とする。
また、湿潤状態となる場所に使用する場合は、接着の程度を1類とする。
なお、防虫処理を行う場合は、特記による。

(b) 構造用合板は、「合板の日本農林規格」第6条「構造用合板の規格」に基づき、品名、厚さ、接着の程度、等級、板面の品質、単板の樹種名及び保存処理は、特記による。
特記がなければ、厚さ12㎜、接着の程度は1類、等級は2級以上、板面の品質はC-D以上とする。
また、常時湿潤状態となる場所に使用する場合は、接着の程度を特類とする。
なお、防虫処理及び強度等級を指定する場合は、特記による。

(イ) 化粧ばり構造用合板は、「合板の日本農林規格」第7条「化粧ばり構造用合板の規格」に基づき、品名、厚さ、単板の樹種名及び接着の程度は、特記による。
また、常時湿潤状態となる場所に使用する場合は、接着の程度を特類とする。
なお、防虫処理を行う場合は、特記による。

(ウ) 天然木化粧合板は、内部の造作に使用するものとし、「合板の日本農林規格」第8条「天然木化粧合板の規格」に基づき、厚さ、接着の程度及び化粧板に使用する単板の樹種名は、特記による。
なお、防虫処理を行う場合は、特記による。

(エ) 特殊加工化粧合板は、内部の造作に使用するものとし、「合板の日本農林規格」第9条「特 殊加工化粧合板の規格」に基づき、品目、厚さ、接着の程度、単板の樹種名及び化粧加工の方法 (オーバーレイ、プリント、塗装等) は、特記による。
なお、防虫処理を行う場合は、特記による。

(オ) パーティクルボードは、JIS A 5908 (パーティクルボード) に基づき、表裏面の状態による区分、曲げ強さによる区分、耐水性による区分、難燃性による区分及び厚さは、特記による。
特記がなければ、厚さ15mm、13Pタイプ又は 13Mタイプとする。

(カ) 構造用パネルは、「構造用パネルの日本農林規格」に基づき、品名及び厚さは、特記による。

(キ) ミディアムデンシティーファイバーボード(MDF)は、JIS A 5905(繊維板)に基づき、表裏面の状態による区分、曲げ強さによる区分、接着剤による区分、難燃性による区分及び厚さは、特記による。

12.2.2 接合具等

(1) 釘等

(ア) 下地材及び造作材に用いる釘は、JIS A 5508 (くぎ) に基づき、湿潤状態となる場所は、ステンレス製とし、それ以外は表面処理された鉄とする。
また、木ねじは、JIS B 1112 (十字穴付き木ねじ) 又はJIS B 1135 (すりわり付き木ねじ) に基づき、ステンレス製とする。

(イ) 釘の長さは、原則として、打ち付ける板厚の2.5 倍以上とする。

(ウ) 造作材の釘打ちは、次により、等間隔に打つ。

(a) 造作材が下地材又は木れんがと交差する箇所に打つ。

(b) 造作材が下地材と平行する場合は、端部から逃げた位置から、間隔300~450mm程度とす る。

(c) 板類で幅の広いものは、両耳及びその中間に間隔100mm程度とする。

(d) 造作材の化粧面の釘打ちは、隠し釘打ち、釘頭埋め木、つぶし頭釘打ち及び釘頭現しとし、適用は特記による。
特記がなければ、隠し釘打ちとする。

(2) 諸金物

(ア) 諸金物の形状、寸法及び材質は、特記による。
特記がなければ、かすがい、座金、箱金物及び短冊金物は、表12.2.3から表 12.2.5 までに示す程度の市販品で、木材の寸法に応じた適切なものとし、コンクリート埋込み部を除き、表 14.2.2[鉄鋼の亜鉛めっきの種別]のF種程度の亜鉛めっきを施したものとする。

表 12.2.3 かすがい
表 12.2.4 座金
表 12.2.5 箱金物及び短冊金物

(イ) 諸金物は、必要に応じて、木部に彫込みとし、表面より沈める。

(ウ) 土台、吊木受その他の取付けに使用するアンカーボルトは、あらかじめコンクリートに打ち込むか、又は、14.1.3[工法](1)によるあと施工アンカーとする。

(3) 接着剤は、接着する材料に適したものとする。ただし、接着剤のホルムアルデヒド放散量は、特記による。
特記がなければ、F☆☆☆☆とする。

12.2.3 木れんが

(1) 木れんがは、接着工法又はあと施工アンカーで取り付ける。

(2) 接着工法に使用する接着剤は、JIS A 5537 (木れんが用接着剤) による。
ただし、接着剤のホルムアルデヒド放散量は、特記による。
特記がなければ、F☆☆☆☆とする。

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4節 ガス圧接/5章 鉄筋工事/平成31年版 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)

5.4.1 一般事項 5.4.2 ガス圧接作業を行う技能資格者 5.4.3 圧接部の超音波探傷試験を行う技能資格者 5.4.4 圧接部の品質 5.4.5 圧接一般 5.4.6 鉄筋の加工 5.4.7 鉄筋の圧接前の端面 5.4.8 天候等による措置 5.4.9 圧接作業 5.4.10 圧接完了後の圧接部の試験 5.4.11 不合格となった圧接部への措置 5.4.1 一般事項 この節は、鉄筋を酸素・アセチレン炎を用いて加熱し、圧力を加えながら接合するガス圧接に適用する。 5.4.2 ガス圧接作業を行う技能資格者 (1) ガス圧接作業は、技能資格者が行う。 (2) 技能資格者は、 JIS Z 3881 (鉄筋のガス圧接技術検定における試験方法及び判定基準) に従う工事に相応した試験に基づく能力を有する者とする。 (3) (1)及び(2)以外は、 1.5.3[技能資格者] による。 5.4.3 圧接部の超音波探傷試験を行う技能資格者 (1) 5.4.10(イ) の圧接部の超音波探傷試験は、技能資格者が行う。 (2) 技能資格者は、圧接部に関する知識、超音波探傷試験の原理及び方法等について十分な知識及び経験に基づく能力を有する者とする。 (3) 圧接部の超音波探傷試験を行う技能資格者は、当該工事における圧接部の品質管理を行っていない者とする。 (4) (1)から(3)まで以外は、 1.5.3[技能資格者] による。 5.4.4 圧接部の品質 圧接後の圧接部の品質は、次による。 (ア) 圧接部のふくらみの直径は、鉄筋径(径の異なる場合は細い方の鉄筋径)の1.4倍以上であること。 (イ) 圧接部のふくらみの長さは、鉄筋径の1.1 倍以上とし、その形状がなだらかであること。 (ウ) 圧接部のふくらみにおける圧接面のずれは、鉄筋径の1/4 以下であること。 (エ) 圧接部における鉄筋中心軸の偏心量は、鉄筋径(径の異なる場合は細い方の鉄筋径)の 1/5以下であること。 (オ) 圧接部の折れ曲りは、2°以下であること。 (カ) 圧接部の片ふくらみは、鉄筋径(径の異なる場合は細い方の鉄筋径)の1/5以下であること。 (キ) 圧接部は、強度に影響を及ぼす焼割れ、へこみ、垂下がり及び内部欠陥がないこと。 5.4.5 圧接一般

3節 モルタル塗り/15章 左官工事/平成31年版 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)

15.3.1 適用範囲 15.3.2 材料 15.3.3 調合及び塗厚 15.3.4 下地処理 15.3.5 工法 15.3.1 適用範囲 この節は、コンクリート下地、コンクリートブロック下地等の面に施すセメント、細骨材等を主材料としたモルタル塗りに適用する。 15.3.2 材料 (1) モルタルは、現場調合材料又は既調合材料とし、適用は特記による。 (ア) 現場調合材料 (a) セメントは、 6.3.1[コンクリートの材料](1) による。 (b) 白色ポルトランドセメントは、 JIS R 5210 (ポルトランドセメント) に準ずる。 (c) 細骨材 ① 砂は、良質で塩分、泥土、じんかい及び有機物を有害量含まないものとする。 粒度は、表15.3.1により、細粗粒が適切に混合したものとする。 ② 色砂の粒度は、表15.3.1に準ずる。 ③ 内壁下塗り用軽量モルタルの細骨材は、セメント混和用軽量発泡骨材とし、建築基準法に基づく不燃材料の指定又は認定を受けたものとする。 (イ) 既調合材料は、特記による。 (2) 水は、水道水を使用する。 ただし、井水を使用する場合は、清浄で塩分、鉄分、硫黄分、有機物等を有害量含まないものとする。 (3) 混和材料は、次により、モルタルの性能に著しい悪影響を与えないものとする。 (ア) 混和材は、左官用消石灰、ドロマイトプラスター等とする。 また、色モルタルの場合は、色彩に影響を与えるものは避ける。 (イ) 保水剤は、メチルセルロース等の水溶性樹脂とし、実績等の資料を監督職員に提出する。 (ウ) 建具回り等の充填モルタルに使用する防水剤及び凍結防止剤の実績等の資料を監督職員に提出する。 (エ) ポリマーセメントモルタル、ポリマーセメントペースト用の混和剤は、 JIS A 6203 (セメント混和用ポリマーディスパージョン及び再乳化形粉末樹脂) に基づくセメント混和用ポリマーディスパージョンとする。 (オ) 内壁下塗り用軽量モルタルに使用する混和材は、骨材の製造所の仕様による。 (カ) 顔料は、耐アルカリ性の無機質で、直射日光等に対しても変色が少なく、金属を錆びさせないものとする。 (4) 吸水調整材の品質は、表 15.3.2 による。 (5) 下地調整塗材は、 JI

2節 表面処理/14章 金属工事/平成31年版 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)

14.2.1 ステンレスの表面仕上げ 14.2.2 アルミニウム及びアルミニウム合金の表面処理 14.2.3 鉄鋼の亜鉛めっき 14.2.1 ステンレスの表面仕上げ ステンレスの表面仕上げの種類は、特記による。 特記がなければ、表面仕上げは、HL程度とする。 14.2.2 アルミニウム及びアルミニウム合金の表面処理 (1) アルミニウム及びアルミニウム合金の表面処理は、表14.2.1 により、種別は、特記による。 (2) 陽極酸化皮膜の着色方法は、特記による。 特記がなければ、二次電解着色とし、色合等は特記による。 (3) 種別が表14.2.1のAB-1種、AB-2種、AC-1種又はAC-2種の場合は、表面処理後に次の措置を講ずる。 (ア) アルカリ性材料と接する箇所は、耐アルカリ性の塗料を塗り付ける。 (イ) シーリング被着面は、水和封孔処理による表面生成物を取り除く。 14.2.3 鉄鋼の亜鉛めっき (1) 鉄鋼の亜鉛めっきは表14.2.2により、種別は特記による。 (2) 溶融亜鉛めっき面の仕上りは、 JIS H 8641 (溶融亜鉛めっき) に準じ、表14.2.3による。 また、溶融亜鉛めっき面の欠陥部分の補修は、表14.2.4による。 このページは、国土交通省のWebサイトで公開されている 国土交通省大臣官房官庁営繕部 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)平成31年版 をWebページ化したものです。

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