16.3.1 一般事項
この節は、建具の製造所が通常製作している無可塑ポリ塩化ビニル製建具用形材及びガラスを用いて製作する樹脂製建具に適用する。
16.3.2 性能及び構造
(1) 建具の性能及び構造は、16.2.2(1)による。
(2) 樹脂製建具の性能値等
(ア) 耐風圧性、気密性及び水密性の等級並びに枠の見込み寸法は、特記による。
特記がなければ、外部に面する建具をコンクリート系下地又は鉄骨下地に取り付ける場合は、表 16.3.1、木下地に取り付ける場合は、表16.3.2 により、種別は特記による。
(イ) 防音ドア、防音サッシとする場合の遮音性の等級は、特記による。
特記がなければ、外部に面する建具は表 16.3.3により、種別は特記による。
(ウ) 断熱ドア、断熱サッシとする場合の断熱性の等級は、特記による。
特記がなければ、外部に面する建具は表 16.3.4により、種別は特記による。
16.3.3 材料
(1) 樹脂形材は、JIS A 5558 (無可塑ポリ塩化ビニル製建具用形材) による。
(2) 補強材、力骨、アンカー等は、鋼製、ステンレス製又はアルミニウム合金製とする。
鋼製の ものは、亜鉛めっき等の接触腐食の防止措置を講ずる。
(3) 気密材及び擦れ合う部分、振れ止め、戸当りの類は、耐久性を有し使用箇所に適したものとする。
(4) 網戸等は、16.2.3(5)による。
(5) アルミニウムに接する小ねじ等の材質は、ステンレス製とする。
(6) 建具用金物は、8節による。
(7) ガラスは、特記による。
特記がなければ、複層ガラスとする。
なお、ガラスの材料は、16.14.2(1)による。
(8) 枠の周囲に充填するモルタルは、表15.3.3[調合 (容積比) 及び塗厚の標準]による。
(9) 雨掛り部分の建具枠回りに使用するシーリング材は、9章7節[シーリング]による。
(10) (1)から(9)まで以外は、建具の製造所の仕様による。
(11) 木下地に取り付ける釘は、JIS A 5508(くぎ)に基づき、材質はステンレス製とする。
16.3.4 形状及び仕上げ
(1) 枠、かまち等主要部形材に用いる外周部 (リブや突起部を除く。) の樹脂肉厚は、表面強度を保つように 2.0mm以上とする。
(2) 建具の枠の見込み寸法は、特記による。
(3) 構造は、次による。
(ア) 樹脂製建具は、ガラスのはめ込みに押縁 (外押縁又は内押縁) 及びグレイジングガスケットが使用できる構造とする。
(イ) 外部に面する引違い窓及び片引き窓は、容易に網戸が取り付けられる構造とする。
(ウ) 外部に面する建具のガラス溝の寸法、形状等は、16.14.3による。
(エ) 構成部材接合部からの水漏れ及びすきま風を防止するように、枠及びかまちは溶着接合とする。
(4) ステンレス製くつずりを使用する場合の厚さは、表16.4.2 により、仕上げは、16.4.4(5)による。
(5) 製品の寸法許容差及び相対する辺寸法の差は、16.2.4(6)による。
(6) 表面色は、標準色又は特注色とし、適用は特記による。
16.3.5 工法
(1) 加工及び組立は、次による。
(ア) 樹脂製建具の製作並びに樹脂製建具へのガラス及び押縁のはめ込みは、原則として、建具の製作所で行う。
(イ) 枠、くつずり、水切り板等のアンカーは、建具に適したものとし、両端から逃げた位置から、間隔500mm以下に取り付ける。
(ウ) (ア)及び(イ)以外は、16.2.5(1)の(イ)から(オ)までによる。
(2) 取付けは、次による。
(ア) 取付けは、16.2.5(2)による。
(イ) 木下地の場合は、次による。
(a) 窓まぐさ、窓台、柱等にくさびかい等により仮留め後、枠の水平及び対角寸法を確認し、両端から逃げた位置から、建具の釘打ちフィンを500 ㎜以下の間隔で、木ねじ、釘等で堅固に留め付ける。
(b) 外部に面する建具回りの止水処理は、16.2.5(2)(ウ)(b)による。
(c) FRP系塗膜防水と建具が取り合う場合の建具の取付けは、16.2.5(2)(ウ)(c)による。
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